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絵とかなんとか色々置いておく場所です。
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初代天津城主&“猛将”の一コマ。

多分こんな感じ。としかいえない……w

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 ぱちり。ぱちり。


 碁盤の上で、黒白の碁石が舞う。

 まるでいつぞやの戦のように。

「……相変わらず、お主は容赦がないな」

「といって手を抜いてはお怒りになられるだろう、主上殿」

 碁盤をはさんで、声が行き交う。

「お前まで主上など、止してくれ。それとも、何かのあてつけか?」

「なぁに、ちょいと呼んでみたくなっただけさ」

 苦笑。

 わずかに差し込む穏やかな春の陽光が、心地いい。

「そういうところも相変わらずだな。時宗殿の加減はいいのか?」

「ああ、随分落ち着いたようだよ。主上にお目にかかれず、申し訳ないと言っていた」

「ふふ、真面目なのだな。気にするな、と伝えてくれ」

 ぱちり。碁盤に石が打たれる。

「そうだ。正宗……と呼んでいいのか、もう一人の子も大きくなったな」

「ああ」

 ぱちり。ぱちり。

「なぁ、久宗」

「うん?」

「あの子を、智将に召し出したのは間違いだったのか」

「……いいや。あれが望んだことだ」

 ぱちり。

「毎日、幸せそうにしておるよ」

 ぱちり。

「それならば、いいのだがな」

 ふぅ、とため息が漏れる。

「本来ならもうすぐ婿探しの歳だろう。心配ではないのか?」

「あれも沙織と同じで言い出したら聞かぬからな。親の心配など、するだけ無駄というものよ」

 ぱちり。白い石が、黒い石を追い詰める。

「それに、自分の婿は自分で見つけたようじゃ」

「ほう?」

「ほんに、親の心配など気にもかけぬ娘よ」

 暖かな陽光が降り注ぐ。

 あの苛烈を極めた戦が、まるで嘘だったかのように。

「平穏なのは、良い事だよ」

「……そうだな」


 ふんわりと、風がそよぐ。
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ラグナロクオンラインのアマツ萌え&自キャラによる人形遊びな実験的短編置き場

といいつつ、いろいろ詰め込んであります。

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