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絵とかなんとか色々置いておく場所です。
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アサギルマスターからみた、荒れてるときのことやん。

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 にい、と笑う口元。
 爪先を舐める舌。
 舌に乗る、鮮血。
 オペラ仮面に隠れた目は見えない。
 いや、見えないほうがいいかもしれない。
 
 ジュルという名の爪の先。
 血にまみれた、その爪。
 一瞬のうちに広がった血の海の真ん中で、
 酔ったようにジュルを染める血を舐めるその姿は、悪魔。


「……湖斗夜」

「はい、マスター」

 声に答えて、悪魔が跪く。
 黒い髪が、さらりと揺れる。

「見事だった」

「ありがとうございます」

 答える声は、冷たい氷。

「……戻るぞ。任務完了後、長居は無用だ」

「はい」

 黒い影がひとつ、ゆらりと立ち上がって消える。


 ……あれは、危険だ。

「名もなきモノ」

「はぁい、お呼びですかマスター?」

「……アレを見張れ。」

「マスターも、思ったんだね」

 御随意のままに、と、名を消した道化師の声が闇に溶け消える。
 足元に広がるのは、もはや原型もわからないほどに刻まれた、本来は十数名の人間だったモノ。
 まさに一瞬の出来事だっただろう。ハイディングで気配を消して様子を見ていたが、一人二人と裂く内に、刃の速さが明らかに変わった。
 以前はそれでも、ここまで徹底的に裂いたりはしなかった。

「そろそろ、潮時かもしれないな……」

 頭の奥のほうで、念として飛ばされた低い声が響く。
 血の海に背を向けて、風にこの身を溶かす。

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ラグナロクオンラインのアマツ萌え&自キャラによる人形遊びな実験的短編置き場

といいつつ、いろいろ詰め込んであります。

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