絵とかなんとか色々置いておく場所です。
疾っているはずなのに、空気が澱んでいる。
気の流れも鈍い。
妖の放つ瘴気の密度が濃いため、とは、言うまでもなく。
ため息混じりに、しかし確りと、術を編み上げる。
「水遁」
呟いた言葉に応え、放った氷閃石に封じられていた呪力が水として吹き出し、戦場が緩む。
どうやら何匹かの妖が引っかかったらしく、足元の不便を嘆いているらしい鳴き声が重なる。
感知した数より少ないが、とりあえず捨て置いてよかろう。
遠くから、鈴の音が響く。
凛華が戦っている音。今日も随分と派手に立ち回っているようだ。
しかし、鈴の音の近くに澱みが一点生れた。
「氷閃槍」
澱みに向けて、氷の槍を向ける。耳障りな音と共に、澱みが霧散する。
「なめるな、人間風情がぁ!」
「紅蓮華」
真横からの無粋な声に応える代わりに呟くは、炎の花びらを遣う術。
何度聞いても。妖の叫び声は耳障りだし、感じる気配も不快だ。
こう言うときだけは、自分の眼が盲いていることに感謝する。
懐に忍ばせた、風鈴石を一つ。
「雷撃砕」
私の回りだけ、空気が震えている。
喚ばれた雷が私の体の回りで暴れ狂っているのだ。
しかもここは先ほど呼び出した水遁のすぐ近く。
おそらく、ぬかるみに近い所にいた妖も雷に打たれて全滅していることだろう。
しかし、まだ足りない。
風鈴石と烈火石を同時に、水遁と逆に放る。
「朔風、龍炎陣」
石に籠められた呪力が解放され、空気が震える。
風鈴石からは、巨大な鎌鼬が。
烈火石からは、鎌鼬の風力で普段よりも大きく燃え上がった炎が。
意志に応えた呪力が、力の形として産まれ、暴れている。
石を放った方角にあった澱みが一瞬で掻き消えた。
同時に、入れ替わるようにして大切な気配が一斉に集まってくる。
「羅咲、終わりんした」
「全員無事なようね。撤収!」
号令に応えて、気配が四散して行く。
完全に気配が消えた後、足がふらついた。
「無茶するわね、あんなに術を連発して」
「あははー、凛華が、支えてくれるって、わかってるからついー」
鈴が呆れたように響く。決して、不快ではないその音。
心地よい、温もりのある背中におぶわれる感覚。
「走るわよ、しっかり捕まっていなさい」
一瞬で。私の身体は風にとけていく。
気の流れも鈍い。
妖の放つ瘴気の密度が濃いため、とは、言うまでもなく。
ため息混じりに、しかし確りと、術を編み上げる。
「水遁」
呟いた言葉に応え、放った氷閃石に封じられていた呪力が水として吹き出し、戦場が緩む。
どうやら何匹かの妖が引っかかったらしく、足元の不便を嘆いているらしい鳴き声が重なる。
感知した数より少ないが、とりあえず捨て置いてよかろう。
遠くから、鈴の音が響く。
凛華が戦っている音。今日も随分と派手に立ち回っているようだ。
しかし、鈴の音の近くに澱みが一点生れた。
「氷閃槍」
澱みに向けて、氷の槍を向ける。耳障りな音と共に、澱みが霧散する。
「なめるな、人間風情がぁ!」
「紅蓮華」
真横からの無粋な声に応える代わりに呟くは、炎の花びらを遣う術。
何度聞いても。妖の叫び声は耳障りだし、感じる気配も不快だ。
こう言うときだけは、自分の眼が盲いていることに感謝する。
懐に忍ばせた、風鈴石を一つ。
「雷撃砕」
私の回りだけ、空気が震えている。
喚ばれた雷が私の体の回りで暴れ狂っているのだ。
しかもここは先ほど呼び出した水遁のすぐ近く。
おそらく、ぬかるみに近い所にいた妖も雷に打たれて全滅していることだろう。
しかし、まだ足りない。
風鈴石と烈火石を同時に、水遁と逆に放る。
「朔風、龍炎陣」
石に籠められた呪力が解放され、空気が震える。
風鈴石からは、巨大な鎌鼬が。
烈火石からは、鎌鼬の風力で普段よりも大きく燃え上がった炎が。
意志に応えた呪力が、力の形として産まれ、暴れている。
石を放った方角にあった澱みが一瞬で掻き消えた。
同時に、入れ替わるようにして大切な気配が一斉に集まってくる。
「羅咲、終わりんした」
「全員無事なようね。撤収!」
号令に応えて、気配が四散して行く。
完全に気配が消えた後、足がふらついた。
「無茶するわね、あんなに術を連発して」
「あははー、凛華が、支えてくれるって、わかってるからついー」
鈴が呆れたように響く。決して、不快ではないその音。
心地よい、温もりのある背中におぶわれる感覚。
「走るわよ、しっかり捕まっていなさい」
一瞬で。私の身体は風にとけていく。
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詩柳耶琴
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非公開
自己紹介:
ラグナロクオンラインのアマツ萌え&自キャラによる人形遊びな実験的短編置き場
といいつつ、いろいろ詰め込んであります。
このページ内における「ラグナロクオンライン」から転載された全てのコンテンツの著作権につきましては、運営元であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社と開発元である株式会社Gravity並びに原作者であるリー・ミョンジン氏に帰属します。
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なお、当ページに掲載しているコンテンツの再利用(再転載・配布など)は、禁止しています。
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